残花〜そしてめぐり来る春

本、映画の感想を掲載していきます。 本は、読んで印象に残ったもののみ。マンガは除きます。

少女七竈と七人の可愛そうな大人 桜庭 一樹本:現代

少女七竈と七人の可愛そうな大人 少女七竈と七人の可愛そうな大人
桜庭 一樹 (2006/07)
角川書店

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遺憾ながら美しく生まれてしまった。
このフレーズが妙に頭に残る小説で、独特の文体にひきこまれてしまい、最後まで物語の空気にひたっていられた作品でした。
美しいということは異形であるということ。小さな町ではのろいのようなもの。七竈と、同じく美しい顔立ちの少年、雪風のふたりきりで閉じた世界。
儚く、閉じている世界。
少年と少女の悲しい恋と、その中に時折混じる大人の女たちの情念。切なさにひたり、その中に紛れ込む現実感。
「女の人生ってのはね、母をゆるす、ゆるさないの長い旅なのさ。ある瞬間はゆるせる気がする。ある瞬間はゆるせない気がする」
私の個人的な感情なのだけど、この言葉にひどく共感しました。

読後感のなんとも物悲しい空気がたまりません。
  1. 2007/04/15(日) 10:51:04|
  2. 本:現代
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